学校の部活動では、バレーがしたくてバレー部に入部したのに、バレーとは関係ないことで怒られたり、子どもたちからすると「理不尽だ」と感じるようなことの連続です。帰宅すると、「わけのわからんことで怒られた」とか、「1時間くらい説教されてたから、ほとんどボール触らんかった」なんて話をする子も多いのでは?実際は子ども側に問題がある場合もあるでしょう。
挨拶力や、学校生活、社会性など、部活動で学ぶことはたくさん。しかも、それを重んじるのが部活動です。
でも。僕は、バレーボールと挨拶などの人間性、どっちが先か?と言われたら、「バレーが上手くなりゃあ、他のことはできるようになる」と思ってます。
逆に、バレーしに来てんのに、バレー以外のことで怒られたりすることの方が多いと、かえって問題行動やトラブルにつながるんじゃねぇの?と。。。
わかりやすく言うと、練習中、動いてる子は少なくて、周りで見てる(ボール拾いとか)子が多いほど、余計なことに頭が回るので、やれ陰口だったり、不満に思う時間ができる。一生懸命ボールを追いかけて、夢中になれる時間が多ければ、余計なことを考えず、バレーに集中できると思うので、僕はできるだけ休んでる子がいないよう、効率と運動量を考えて練習メニューを組みます。
これは、僕の個人的な主観ですが、『バレーができない先生ほど、バレー以外のことを重んじる』と思ってます。プレーは子どもたちの方が上手いので、大人として顧問としての威厳を保つには、子どもたちがまだまだ未熟な礼儀作法や生活態度とかでマウントをとる方が、「自分が主だ」と示しやすいのです。もちろん全員じゃありませんし、一部の話です。
「そんな基本的なこともできないで何がバレーボールだ!」とか、「挨拶もできひんからバレーもできひんねん」
「Aクイックも打てないのに、Bクイックなんか打てるわけないやろ」「フローターサーブも入らんのに、スパイクサーブなんか打つな」と同じこと。
ごもっとも。
でもね、子どもたちはやりたいんです。やりたいことやらせてみたら、好きなことやから積極的に取り組むって。Bクイックやってみたら、Bは打てんかったけど、Aクイックは上手くなったとか、スパイクサーブ打ってたら、フローターが簡単に入るようになったとかは、よくある話です。
部活をする前に、学校生活。部活動は人間形成の場。もちろん、それが部活動の本来のあり方であり、まずは学校生活。そこに異論はまったくない。
でも、こっち向いてない子に対して、頭ごなしに怒ったり、説教しても、反発するだけ。「なんやねん!あの先生!わけわからん。うっとうしい!」って思われるのがせきの山。
バレーを教えてて、僕の教えてることが「ホンマや!」「すげー!」「できるようになった!」「勝った!」と、一定の成果を上げ、子どもたちが、「この人の言ってることはホンマや!」と思えば、「挨拶は大事だよ」「レギュラーになりたきゃ努力しないとなれないよ」という言葉に耳を傾けてくれます。
つまり、こっちを向かせてからの『人間教育』の方が、その後の信頼関係や、人間形成のスピードにも大きく影響するんじゃないでしょうか?
バレー一生懸命やってたら、相手の気持ち考えるようになるって。バレーやりながら挨拶の大切さ教えたらええって。上達したら、道具も大切にするようになるって。
「◯◯する以前に」とか、ホンマどうでもいい。
公立の部活動は、体育館の割り当てがあるので、体育館で練習できる機会はとても貴重です。そんな時、ちょっとしたトラブルで1時間立たせっぱなしで説教するとか、ミーティングとか、もったいない上に、子どもたちのストレスはマックスです。
バレーボールなんて、所詮スポーツ。人生においてバレーボールより大切なことは、たくさんあります。
でも、バレーボールから、バレーボールより大切なことをたくさん学べたら一石二鳥ですよね。
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