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MOVE VOLLEYBALL

このたび、スクールTシャツを新調しました。

『MOVE VOLLEYBALL』 デサントの『MOVE SPORT』のバレーボール版です。 ちなみに、このブログは、Tシャツの宣伝ではありません(笑) 『MOVE SPORT』とは、「スポーツを動かす」という意味です。これまでの常識にとらわれず、自分の力で新たな道を創造する。僕はワクワクするような考え方と解釈しています。 バレーボールも、今そんな過渡期にあるんだと思っています。 バレーボールの常識ってなに?? 思いつくままに書くと ・背が高い人が有利 ・背が低い人はリベロかセッター ・ミドルはレシーブできなくても仕方ない ・サーブはレセプションが下手な人を狙う ・後ろから前へ

・セッターがレシーブしたらライトがトス

まだまだいっぱいあると思います。 この中から「セッターがレシーブしたらライトがトス」というのは、「ミドルが上げる」→「リベロが上げる」へと進化し、今は「アウトサイドヒッターが上げるが、打てるときは打ってまう」(これがフェイクセットへと発展していき、今や日本のお家芸とまで言われるほどに…) 昔は↑の常識でよかったんです。ライトといえば、レフトほど強いスパイクは打てないけど、器用で、すばしっこくて、時間差攻撃に入ったり、守備が上手な選手がなるもの!だったので、セッターの次にトスの上手いライトプレーヤーがトスをレフトエースに上げるのが常識だったんです。 しかし、『ライトがトスを上げる=レフトエースが打つ』だったので、ブロックも2枚3枚がベタ付きします。すると、いくら強いエースでもブロックされたりすることも増えます。 そして、ライトというポジションは、のちにオポジットという名称に変わり、攻撃専門のポジションに進化します。すると、センターがトスをレフトかライトに上げることで、ブロックする側もどっちに上がるかわかりづらくなり、ブロックの枚数を減らすことができるようになりました。 センターというポジションがミドルブロッカーという名称に変わる頃には、ブロック技術が進化しており、横移動のスピードが増し、『リードブロック』といって、トスが上がってからブロックに跳ぶ技術がスタンダードとなり、時間差攻撃が通用しなくなり、両サイドへの速いトスに対してブロックも間に合うように…。 (こんな単純なものではないんですが、わかりやすく) バックアタックも標準化されたことで、リベロがトスを上げるようになり、リベロなのにアタックラインの後ろから速攻に上げるようなトリッキーなプレーも飛び出すようになりました。 ここまでが4年前までに僕が見てきた進化です。 そして今、さらにバレーボールは進化を続けています。日本のバレーボールを動かしているのが、石川祐希選手だと思います。 長らくガラパゴス化してしまっていた日本バレーを動かし、今の強い日本へと成長させた功績は計り知れません。 日本代表初選出の年、当時のキャプテンだった清水選手(ゴリ)は、ゲーム練習の中で、横向きでヒョイとトスを上げて、自分に上がってきたボールが打てず、「プレーが雑だ」と注意したそうです。当時は『向いた方向に丁寧に』というのが、全日本の常識だったのです。 それでも、その後も石川選手は変えようとせず、トリッキーなトスを上げ続けたそうで、そうなってくると周りの選手たちも自分に上がってくるかも?と準備が整うようになり、それが日本の新たな武器となっていきました。 4年前のW杯で、石川選手がフェイクセットで西田選手に上げたシーンは、何度もテレビで擦(こす)られました。 今では『データバレー』が世界標準となっていますが、バレーボールプレーヤー自身は「数字なんてただの数字」と思っていた選手も少なくないはず。 石川選手はイタリアに渡り、所属チームの監督に信頼を置いてます。監督自身がすごく熱心に相手チームを分析し、選手以上に努力する方だからです。 『個の力』や『個の判断』ももちろん必要です。でも、バレーボールは今や、よりシステマチックになっており、そうすることで、今の日本バレーの躍進につながっているのは、石川選手が監督を信頼している姿を、他の選手たちに示しているからだと、僕は思います(個人の見解ですが) 先ほど、『ガラパゴス化していた』と書きましたが、日本代表が世界標準から置いてきぼりを食らったのは、保守的な日本の国民性にも原因があったのだと思います。石川選手が海を渡り、世界標準を持ち帰ったことで、日本のバレーがまた動き出したのではないでしょうか。 日本の大学バレー、高校バレー、中学バレーも動き出していると感じる一方で、変わることに嫌悪感を抱く指導者も少なくないとも感じており、そこには危機感すら感じます。 指導者さんが習ってきたバレー、信じてきたバレーを変えることには抵抗がある方もいるでしょうし、進化に対応するために学ぶことを怠っている方もいるでしょう。 指導者(の心)を変えることは難しいですが、自分を変えることはできます。 みんなの力で、『MOVE VOLLEYBALL』して欲しいです。 ちなみに、↑に述べた昔のバレーボールの常識から、今回は『セッターがレシーブしたらライトがトスを上げる』にフォーカスしましたが、他の常識のほとんどが覆(くつがえ)っています。 昔、子供だった僕が習ってきたバレーは間違いだったわけではありません。月日が経ち、技術が進化していく中で、考え方も進化してきたのです。 スマホが進化すると、新しい機能を覚えることには僕自身抵抗があります。でも、好きなこと、子供たちのためになること、それが仕事、だとしたら、アップデートすることを諦めたら、試合終了だと、僕は思います。

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